ドリームラーナーズの石原です。大学に合格しながら、より難関の大学を目指して再受験を続ける「仮面浪人」は、お勧めできない選択です。望む将来を実現するために浪人すること自体は間違いではないものの、仮面浪人を選ぶくらいなら予備校に通う一般的な方法をとったほうが成果につながります。そもそも浪人して偏差値を上げること自体が難しく、仮面浪人は現役時代よりランクダウンするリスクが高いのです。
特に、周りの評価を気にして仮面浪人を選ぶと失敗します。大学はそもそも受験に集中できる環境ではありません。周りに流されれば、新しい友人や楽しいイベントが多い大学生活の中で受験勉強を続けることはできなくなります。
今回は仮面浪人を検討している人の判断材料として、ドリームラーナーズの利用者の体験記をもとに大変さと向き合い方を解説します。「こうすれば成功する」という読み方ではなく、大変さを乗り越えるために必要な苦労を想像する材料として読んでください。
体験者が語る「仮面浪人の苦労」
①授業と受験の両立
仮面浪人が大変な理由のひとつが、授業と受験のバランスをとれないことです。特に、受験だけに時間を投入して授業を無視するスタイルは絶対におすすめできません。学費のムダになりますし、試験やレポートをクリアできずに留年すればプレッシャーが増すばかりです。体験者はこう語っています。
"落ちた時のことを考えて来年以降もその大学にとどまることを考えると、それなりに勉強する必要があり授業にも出席しなければなりません。受験勉強に役に立つ授業ならともかく、受験には全く関係ない授業に出席するのは時間を吸い取られて苦痛に感じました。"
仮面浪人で成功するには、授業と受験を切り分けるのではなく、大学の授業を受験に活用するイメージで取り組むのが得策です。体験者も1年生の授業を受験に活かしたそうです。
"大学前期の間は特別なことをしていたわけではありませんでした。前期の授業内容の多くが高校の復習や多少発展した程度で、むしろ受験勉強のためにちょうどいいと思って受けていました。化学や生物の実験も教科書や問題で見たことのある操作を実際に行うことで、より強く印象付けることができ受験に役立てることができました。"
大学の図書館も活用しました。
"私が勉強場所に選んだのは大学の図書館です。遅くまで空いていることが多く(私の場合は平日22時)、半個室の空間もあったので集中して勉強することができました。化学や生物の入試問題では高校の教科書外の内容から出題されることもあり、学術書が豊富にそろっている点も助かりました。"
②友達と遊ぶ時間が少ない
高校生の多くは受験勉強を意識していますが、大学は勉強から解放された気持ちの学生が少なくありません。サークルには入らないとしても、授業を通じてなんとなく友達ができていきます。高校時代に放課後や塾帰りに友達と過ごす習慣があったなら、周りに流されるリスクは大きくなります。受験が近づくほど、仮面浪人の体験者が友達と過ごす時間を減らしていく苦労はリアルです。
"大学での生活も大きくは変わりませんでしたが、友人と遊ぶのは減らしました。遊んでいる間は楽しいのですが、その後に勉強しなかった罪悪感をそれまで以上に強く感じるようになり、勉強していたほうが楽でした。"
ただ、大学の友達がリスクになる一方で、試験対策や仮面浪人の仲間など目標が近い友人との関係は成功のカギになります。大学によっては仮面浪人が集まるサークルもあるので、情報収集してみてください。
③受験仲間がいない
"現役生や予備校生なら周りの受験生との交流や模試を通じて自分の成長を可視化できます。しかし周りに受験生がいない状況ではそれが非常に難しく、自分に何が足りないかを自覚しにくいものです。"
周囲に受験生がいれば、自分の学力の程度がなんとなくイメージしやすいものです。学力の把握は、勉強時間の配分やモチベーションの維持に必要です。仮面浪人では模試を積極的に活用して、実力を測る機会を自分で作っていくことが重要です。
体験者はかなりこまめに記録をつけていました。
"回数の少ない模試から少しでも多くの情報を受け取って普段の学習にフィードバックさせていくことが大事だという結論に達し、可能な限り情報量の多いまとめを作るようにしました。"
勉強記録をつけることで、学習効果と消費時間を照らし合わせながら自分で効率を改善していけます。体験者も石原の指導を受けながら、この点を実感していました。
"指導を受けながら意識していたことは時間対効果です。いくら勉強してもそれが頭に入っていなければ意味がない、そもそもの勉強時間が足りないならなおさら無駄な勉強時間を作れないと考え、勉強した量と身についた量を一対一にすることを心掛けていました。勉強後にその内容をできるだけ詳しく書き留めておくことで、何を学んだかが強く残り効率の良い勉強ができました。"
「人生の選択」は頭を冷やしてから
大学にとって仮面浪人は異質な存在です。授業、友達付き合い、日々の勉強といった場面で、それぞれ自分で気持ちを切り替えていかなければなりません。これが心への負荷として積み重なっていきます。
体験者は次のように語っています。
"親に仮面浪人のことを打ち明けたのもこの頃(夏休み)です。打ち明けるのには勇気がいりましたが、結果的にはありがたいことに協力してくれました。可能なら早めに伝えたほうが良いと思います。"
"点数は下がりリサーチでもC判定しか出ませんでした。しかしこれも判定が結果を決めるものではない、むしろ2次試験でしっかり点数をとる意識につながったと前向きに考えました。"
自分で気持ちを切り替えなくてはならないので、周りに流される傾向が強い人には仮面浪人が向かないことが伝わってきます。浪人を志した直後はハイテンションになりがちで、仮面浪人の苦しさを「なんとかなる」と思いがちです。人生の選択をするときには一度頭を冷やすことが必要です。仮面浪人を検討しているなら、まずこちらの記事で勝ち目を確認してください。
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