ドリームラーナーズの石原です。やむを得ない事情で自宅浪人をする人は少なくありませんが、浪人のスタイルとしては難易度が高い選択です。自力で生活リズムを維持しなくてはならないからです。学校の授業で生活リズムが支えられていた現役生のころとは大きく違います。
今回は、志望校である東洋大学ライフデザイン学部に自宅浪人で合格したドリームラーナーズ利用者・Bくんの体験記を紹介します。自宅浪人で失敗する人の多くが、生活リズムの乱れに足を引っ張られます。Bくんがどのようなルーティーンで1年間を乗り切ったのかは、これから自宅浪人を考えている人にとって具体的な参考になるはずです。運動部に所属していたため帰宅後は疲れ果てて勉強時間を確保できず、浪人を決意した経緯があります。地元で私立文系の受験に適した予備校が見つからなかったため、自宅浪人を選びました。
自分が3年間高校生活してきた中で、大半が部活に追われていた。バスケットボールをしていたわけだが、ほとんど休みがなく、練習もきつかったので、帰ったらあとは眠気との戦いだった。勉強をしたところで眠くて頭に入らないし、途中で気づかないうちに眠りについてしまっていた。テストも全然点が取れず追試の常連になっていた。
Bくんが生活リズムを維持するために取り入れたのが、勉強のほかにトレーニングとアルバイトを日常に組み込んだルーティーンです。自宅浪人は勉強をサボる言い訳を作りやすいですが、このルーティーンによって毎日8時間程度の勉強時間を確保することができました。意志の力に頼るより、ルーティーンで生活リズムを作り上げる方法はとても参考になります。
丸一日勉強することは不可能!勉強しない時間を決めてメリハリのコントロールを
箱根駅伝出場を目指して東洋大学を志望していたBくんは、浪人中に体力を落とすわけにはいきませんでした。一方でトレーニングをすれば勉強時間が減ります。そこでBくんは、トレーニングを1日にメリハリをつけるルーティーンとして取り入れ、むしろ勉強効率を高める効果を狙いました。
英語よりは単語の数は少なかったが、意味がたくさんあって苦労した。文法と単語を覚えるには、圧倒的な量をこなすしかなかった。その中で1つ工夫したことがあった。起きた後が一番記憶が定着しやすいと読んで知っていたので、昼寝の後に文法と単語を読んで覚えた。夕方にはトレーニングのため走っていたので、昼寝もすると2時間ほどになってしまう。その2時間をどう使うか、これが1つのポイントだった。
浪人生は使える時間のすべてを勉強に使うべきですが、1日中勉強できるものではありません。トレーニングのようにあえて勉強しない時間を決めることが、かえって勉強時間の確保につながります。自宅浪人は運動不足になりがちなので体力作りは積極的にしたほうが良いと思います。勉強は体力を使います。体力作りが集中力を高め、疲労感を軽くしてくれます。
規則正しい生活が言い訳の余地を無くす
生活リズムを維持するルーティーンとして、トレーニングのほか、Bくんは早朝アルバイトも取り入れました。学校の代わりに、早朝アルバイトを決まった時間に起きるスイッチとして活用したわけです。
今年1年間早朝のアルバイトを経験した。予備校などに通わなかったので、きちっと朝起きる習慣をつけるということで始めた。基本的には週に5日で4時起きで5時から8時に働くという生活をしていた。朝が早いということは寝る時間も早くしないといけなかったので、勉強の時間も短くしなければならなかった。最初のうちは朝早く起きるのにもなれず、慣れるまでは相当きつかった。それでもこのおかげである程度の規則正しい生活を送ることができた。
生活リズムの崩れは勉強中の眠気や集中力の途切れに直結し、実力を発揮しづらくなります。言い訳の原因を断つためにも生活リズムは大事です。
ただし、アルバイトはストレスの原因になる面もあります。自分に合った仕事を短時間でこなすことが大事です。Bくんのアルバイトは朝3時間程度のコンビニ仕事で、勉強に支障が出ないよう配慮されていました。
勉強効率を意識しよう!志望校を絞り込めば必要な勉強量が減る
ルーティーンで生活リズムを維持したBくんですが、勉強の量と質の両方を確保したことも成功の要因です。
効率というのは非常に重要である。勉強ができるやつに何度かどうやって勉強しているかを聞いたことがある。その答えとしては、毎日少しずつ重要なポイントを読んでいるだけだった。なるべく時間をかけずに、テストできちっと点が取れて、なおかつ受験にもつながるような理解をしていた。ただ机に向かっている時間が長ければいいのではなく、重要なところを抑えてしっかり寝る、これが重要なことである。
勉強効率を高める視点のひとつが、志望校の過去問対策です。大学ごとに出題傾向は大きく異なるため、志望校に合わせて勉強時間を配分するとスケジュールにメリハリが生まれます。夏までに志望校の出題傾向を把握しておくことが理想で、そのためにも浪人開始時点で志望校をきちんと決めておく必要があります。
自分が受けようとしていた大学は、東洋、東海、法政の3つだった。外部試験利用では自分のスコアによって何割とれるかが決まってくる。英検2級さえ合格すれば自動的に東洋・東海では8割に達するスコアになる。だからこそまずは何が何でも2級に受かることが絶対条件だった。
受験形式の詳細は高校の進路指導ではなかなか教えてもらえないことが多いですが、こうした「裏ワザ」的な活用ができる場合もあります。出願戦略を早めに調べておくことは自宅浪人では特に重要です。
自宅浪人は孤独なため、苦の部分ばかりに集中してしまいがちです。しかしBくんは自分なりの哲学でこう振り返っています。
この1年間、様々なことが経験できた浪人生活だった。こんなに充実した浪人生活を送れるとは思っていなかった。今振り返ってみると「楽しかった」と言えるものである。「楽しむ」という言葉の中には「苦しい」こともあり「楽なこと」もあり、そういったいろんなことを含めて1つのことを頑張ること、これを「楽しむ」ということだと思う。
苦だけを見つめると挫折につながります。大変さの中に意味を見出せるかどうかが、自宅浪人を乗り越えるうえで大切な視点です。
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