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理系数学の学習法(入門〜基礎編)

学習法
#数学#参考書#理系

ドリームラーナーズの石原です。今回は理系数学の入門〜基礎レベルの学習法について書きます。

まず確認しておくこと

理系でも文系範囲だけでよい場合がある

理系だからといって数学ⅢCまで必要かどうかは、志望校によります。中堅以下の国公立農学部・看護医療系(医・歯学科除く)、私立薬学部などは文系範囲の数学で対応できる場合が多いです。まず受験科目を確認してください。文系数学の範囲のみで対応できる場合は、文系数学の学習法(入門編)および文系数学の学習法(基礎〜難関編)を参照してください。

計算スピードを確認する

理系であっても、計算スピードに問題がある人は少なくありません。「自分は文系よりはできる」という自己イメージが計算の遅さへの自覚を妨げることがあります。公式の使い方を含め、計算スピードと精度を確認してから次の段階に進んでください。計算練習の進め方については、文系数学の入門編に詳しく書いてあります。

インプット:解法を自分の言葉で説明できるまで覚える

覚えていないから解けない

数学が解けない原因の多くは「解法を覚えていない」か「定義を正確に理解していない」のどちらかです。「覚えている」つもりでも、感覚ではなく厳密に説明できない状態では本番で使えません。

解法暗記は、解答の文字列を一言一句覚えることではありません。その問題で説明されている論理を理解しながら覚えることです。「似たような別の問題」に対処できるようになるためには、覚えた解法の根拠を理解していなければなりません。論理を理解した上で、自分の言葉でも説明できる状態にすることが目標です。

模範解答の言葉ではなく、自分が自然に出せる言葉や記号で説明できるように練習してください。意味が同じであれば、使う語彙が多少異なっても構いません。ただし、用語の射程範囲を正確に理解していることが前提です。

インプット教材の選び方

高1、または高2の夏ごろまでであれば、チャート式やFocus Goldのような網羅型問題集を学校の進度に合わせながら進めていくことができます。

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チャート式 基礎からの数学(青チャート)

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高2の後半以降・高3・浪人生で、これまで網羅型をうまく使えてこなかった場合は、コンパクトな問題集を優先することを勧めます。他の科目との兼ね合いで、数学だけに時間をかけられる時期はほとんどないからです。松田先生のType100を教科書と並行して進めるのが効率的です。

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松田の数学I・A/II・B典型問題Type100

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Type100を勧める理由は、必要なことが書かれているが丁寧すぎず、教科書で補えるレベルに収まっていることです。丁寧すぎない分だけ自力で考える余地が残されており、またコンパクトだからこそ繰り返し周回しやすく、解法の定着が効率的に進みます。例題(type)と練習問題(practice)がPointを押さえれば必ず解けるよう設計されていること、解説が記述答案として使えるレベルでコンパクトなことも、この本を選ぶ理由です。なお、旧課程版のため整数問題が含まれていたり確率統計を扱っていない部分があります。現行課程に合わせて確認しながら使ってください。

学校で配布される網羅型問題集が難しすぎて消化不良の場合は、Type100のようなコンパクトな問題集を代わりに進める方法が現実的です。Focus Goldのような「全レベル網羅型」を使う場合は、自分の実力に合ったレベルの問題に絞って取り組み、気合いで全部をやろうとしないことが大切です。

数学ⅢCについて

教科書レベルが入試に出る

数学ⅢCは学校での開始時期が遅いため、入試問題にいきなり取り組み始めることが多いです。しかし、地方国公立や有名私立大では、教科書の章末問題レベルがそのまま出たり、定義がそのまま問われたり、教科書に載っている証明をさせられたりします。

そのため、まず教科書の例題・練習問題と節末・章末問題を完璧にすることを優先してください。課題で出される入試問題以外の演習に手を出すのは、その後です。

ⅢCのコンパクトな復習教材

全範囲を短期間で復習したい場合は、松田先生のType60(数学ⅢC版)が選択肢になります。解説は簡潔ですが、論理的に思考することを要求する作りになっており、ある程度できている人の伸び悩みを解消するのに向いています。

網羅型問題集の注意点

数学ⅢCで時間的に余裕がある場合は網羅型問題集も有効ですが、東大・京大志望であっても黄チャートの例題を仕上げた後に入試問題演習をすれば合格点に達することはできます。難しすぎる問題集を気合いだけで進めるより、自分のレベルに合ったものをしっかり仕上げることが優先です。

苦手分野は分野別参考書で補う

苦手な分野がある場合、網羅型問題集を全周回して潰そうとするのは非効率です。確率・整数・数列・ベクトルなどは分野単独の出題も多く、対応する分野別参考書・問題集で考え方を丁寧に復習する方が効果的です。苦手な理由(その分野特有の考え方が理解できていない、典型解法を覚えられていない、計算が遅い)を分析した上で対処してください。

アウトプット:自力で考えて解く練習

インプット用の問題集とアウトプット用の問題集は使い方が違います。アウトプットの目的は「試験で点数を取る練習」です。わからなかったらすぐに答えを見て解法暗記するのでは、インプットと同じ使い方になってしまいます。

時間を計って自力で考え、答案を書いてみることがアウトプット演習の意味です。インプットが不十分な状態でアウトプット演習を多くこなしても効果は限られます。インプットとアウトプット、今取り組んでいる勉強がどちらのタイプかを必ず意識して進めてください。

国公立志望のアウトプット

アウトプット用は「全範囲でコンパクト」なものを選ぶのが基本です。過去問を中心にしつつ、国公立ならではの記述形式に対応するため「CANPASS数学1・A・2・B」を仕上げに使うことを勧めます。

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国公立標準問題集CanPass数学1・A・2・B

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私大志望のアウトプット

基本的に国公立対策と大きくは変わりません。過去問と標準的な理系数学全範囲の問題集を組み合わせて進めてください。問題のレベルと解説のわかりやすさが自分に合っているかを確認して選んでください。

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大学への数学 1対1対応の演習

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理系数学は、計算力の確認から始め、解法暗記を自分の言葉で説明できるレベルまで行うインプット、その後に自力で考えて解くアウトプットという流れで進めます。インプットとアウトプットの違いを意識して、両方を欠かさず取り組んでください。