【第5回】「脳を鍛える運動習慣」——大学受験の記憶力・集中力を最大化する“体の使い方”
1. 運動と勉強は無関係? その思い込みが合格を遠ざける
「勉強に関係ないことに時間を使う余裕はない」 「部活をやめたら、成績が伸びた」
そんな声を聞くことがあります。確かに、限られた時間の中で大学受験に集中するために、運動を減らす選択は合理的に見えるかもしれません。
しかし実際には、“適度な運動”こそが、脳の働きを支え、学習効率を引き上げる土台となっているのです。
近年の研究では、運動と脳機能の関係が次々と明らかになっています。特に注目されているのが、「運動によって海馬(記憶をつかさどる部位)が活性化される」「集中力を高める神経伝達物質が分泌される」などの効果です。
鳥取県倉吉市で学習コーチングを行うドリームラーナーズでも、オンライン・対面を問わず、成績が伸び悩む生徒には「最近、体を動かしてる?」と聞くことがあります。
この記事では、科学的な根拠に基づいて、どんな運動が、どんな学習効果につながるのかを解説し、受験勉強に活かせる具体的な方法をご紹介します。
2. 運動が受験生の“脳”に効く3つの理由
(1)記憶力を高める「海馬」への刺激
運動をすると、脳内で**BDNF(脳由来神経栄養因子)**という物質が分泌されます。これは、脳細胞の成長や再生を促す働きを持ち、特に記憶や学習をつかさどる「海馬」の機能を高めるとされています。
【挿絵指定:脳内物質の分泌イメージ(イラスト)】 (制作指示:軽い運動(ウォーキングなど)をしている人のシルエット。脳の部分が明るくなり、BDNFやセロトニンといった物質がシャワーのように分泌され、海馬が活性化しているイメージ図。)
米国の研究(Ericksonら, 2011)では、有酸素運動を続けた被験者の海馬の体積が増加し、記憶力テストの成績も向上したと報告されています。つまり、定期的な運動は「脳を育てるトレーニング」そのものなのです。
(2)集中力・思考力が高まる脳内物質の分泌
運動をすると、BDNFだけでなく、ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンといった脳内物質(神経伝達物質)も分泌されます。これらは、注意力ややる気、感情の安定に深く関わる成分であり、勉強に必要な「集中モード」へと脳を切り替えてくれます。
たとえば、軽いジョギングやウォーキングを10分〜20分行うだけでも、集中力や気分の改善が見られるという研究報告もあります(出典:九州大学などの研究)。
(3)受験ストレスをやわらげる効果
受験生にとってストレスはつきものです。慢性的なストレスは、脳の前頭前野や海馬の働きを妨げ、思考力や記憶力の低下、感情の不安定さにつながります。
ここでも運動が効果を発揮します。特に有酸素運動は、コルチゾール(ストレスホルモン)を抑え、リラックスを促すセロトニンを増やす働きがあるため、心のコンディションを整えるのに非常に有効です。
3. 受験生におすすめの運動習慣:時間・頻度・内容のバランス
■ 運動=“やる気のスイッチ”にする
「運動」と聞くとハードなスポーツを想像してしまうかもしれませんが、受験勉強と両立するには“軽くて続けやすい運動”がベストです。特に部活を引退した受験生は、急激な運動不足による体力・集中力の低下に注意が必要です。
【挿絵指定:隙間時間のエクササイズ(イラスト)】 (制作指示:勉強机のすぐ横でできる簡単な運動のイラスト。 ・椅子に座ったままのストレッチ ・その場でのスクワット ・ラジオ体操のような軽い全身運動 「勉強の合間にすぐできる」ことをアピールする。)
以下は、実践しやすく効果的な運動習慣の例です:
- 朝の散歩(10分〜15分) → 太陽の光を浴びて体内時計をリセット、脳が一気に覚醒します。
- ストレッチ or ラジオ体操(5分程度) → 血流促進+姿勢改善で集中力アップ。机に向かう前の儀式に最適です。
- 勉強の合間に「その場足踏み」やスクワット → ポモドーロ・テクニックの休憩時間(5分)に組み合わせると効果的です。
- 寝る前の軽い体操 → 心身がほぐれて、睡眠の質が向上し、記憶定着にも効果があります。
週2〜3回、1回20〜30分程度の軽い有酸素運動(早歩き・サイクリングなど)もおすすめです。これだけでも、BDNFやセロトニンの分泌が促され、「学びやすい脳の状態」を作ることができます。
4. 運動を習慣化する工夫と学習との両立
■ 「やる気」ではなく「仕組み」で動く
運動も勉強と同じく、やる気だけに頼っていては続きません。ポイントとなるのが、**生活の中に“組み込む工夫”**です。
- 勉強前の“ウォームアップルーティン”にする → 「ストレッチをしたら勉強を始める」と決めると、「やる気スイッチ」が入りやすくなります。
- ポモドーロ休憩とセットにする → 25分勉強→5分休憩で、ラジオ体操や足踏みを取り入れると、座りっぱなしによる血流悪化を防げます。
- 勉強記録アプリと一緒にログを取る → 「今日は何分運動できたか」を見える化して、モチベーションを維持しましょう。
■ 「部活引退後」の落ち込みを防ぐ
高校生の場合、部活を引退してから体を動かさなくなり、逆に集中力が落ちたと感じる人も多くいます。 そのタイミングこそが、“自分に合った新しい運動習慣”を試すチャンスです。ウォーキング、筋トレ、ダンス、YouTubeのエクササイズ動画など、**「ちょっと気分転換できて、続けられる運動」**を見つけることが、受験後半戦のスタミナ維持の鍵です。
5. まとめ:運動は“学習効率を高める補助線”
学習において「運動」は、脇役どころか**“裏エース”**です。
- 有酸素運動で記憶力を司る海馬が活性化
- セロトニン・BDNFの分泌で集中力と気分が安定
- コルチゾールの抑制でストレスが緩和
- 習慣化すれば学習のリズムまで整う
運動とは、「時間を削ってまでやるもの」ではなく、「勉強の質を上げるためにこそ必要な習慣」なのです。
【明日からできるアクション3選】
- 朝、外に出て5分だけ歩く(光+運動のW効果)
- 勉強の前にストレッチ1分(集中スイッチON)
- 勉強時間にポモドーロ+足踏みセットを導入
「部活引退後の学習ペースがつかめない」とお悩みの方へ
この記事は、鳥取県倉吉市から全国へオンライン指導を行う「ドリームラーナーズ」が執筆しています。 当塾では、部活動と勉強の両立や、引退後の学習計画の再構築など、受験生の状況に合わせた**「生活×学習設計」**を指導しています。
「体力が落ちて集中できない」「運動不足でイライラする」 そんな悩みも、適切なスケジューリングで解決できるかもしれません。現状を変えたい方は、ぜひ一度無料相談をご利用ください。