学習法指導・進路指導の塾、ドリームラーナーズの石原です。
進路相談をしていると、「将来は日本の企業に就職するつもりだから、英語はそこそこでいい」という声をよく耳にします。気持ちはわかるのですが、私はその考え方にもったいなさを感じています。
確かに、日常業務で英語を必要とする職場はそれほど多くありません。しかし、英語ができると、日本国内で働く場合でも、重要なアドバンテージが得られます。
日本で知られていない情報を手に入れられる
仕事で成果を上げるためには、他の人が持っていない情報を持つことが有利に働きます。英語ができると、日本語の情報だけでなく、海外の一次情報にも直接アクセスできるようになります。
ビジネスや研究の世界では、「日本より海外のほうが一歩先を行っている」分野が多く存在します。海外のメディアや論文、ブログで話題になっていることが、日本語で広まるのは数か月後、あるいは数年後ということも珍しくありません。英語で直接情報を得られれば、日本語の情報を待つ必要がなくなります。
地元の話で言えば、冬の鳥取砂丘の美しさは、国内メディアで注目される以前から、海外のフォトジャーナルですでに取り上げられていました。英語で情報収集する習慣がある人は、こうした「まだ日本に知られていない情報」にいち早く気づくことができます。
ビジネスでも同じことが言えます。他社と同じ情報源だけを見ていては差別化になりません。英語で海外の情報を取り入れる力は、仕事の質そのものを変える可能性を持っています。
日本の情報は海外では足りていない
英語でのリーディング力がアドバンテージになる一方、ライティング力が役立つ場面もあります。
特に観光分野では、英語による情報発信が慢性的に不足しています。日本の観光地について英語で書かれた情報は、表面的だったり古かったりすることが多く、海外からの旅行者のニーズに十分応えられていません。自治体や観光関連団体でウェブ担当者が置かれるようになったのも比較的最近のことで、英語で情報発信できる人材はまだ少ないのが現状です。
この状況を背景に、翻訳や多言語コンテンツ制作の需要は高まっています。出版の翻訳は高い精度が求められますが、ウェブコンテンツの翻訳は後から修正しやすいこともあり、英語力を活かして副業として取り組む人も増えています。翻訳を本業にするつもりがなくても、英語力はキャリアの選択肢を確実に広げます。英語ができる人材は希少なため、同じ職場・同じ業務でも評価されやすい立場になるのです。
勉強以外の英語を読もう!書こう!
英語力は、参考書の勉強だけで身につけるよりも、実際に英語を使う習慣の中で定着していきます。
今はインターネットで英語の情報に簡単にアクセスできます。自分が興味を持っている分野の英語記事を探して、少しずつ読む習慣をつけてみてください。最初は知らない単語が多くて読みにくいかもしれませんが、繰り返すうちに、学校英語とは異なる実用的な語彙が身についていきます。
読んだ内容を短い言葉でSNSに投稿するだけでも、ライティングの感覚が少しずつ磨かれます。文法が完璧でなくても構いません。正確さよりも、英語に触れ続けることの方が大切です。
受験勉強という文脈では英語は「試験科目」ですが、社会に出てからは「情報収集と表現のツール」に変わります。その転換を意識しながら、学校の勉強とは別のチャンネルで英語に親しんでみてください。