Back to Blog

古文の学習法

学習法
#古文#参考書#難関大

ドリームラーナーズの石原です。今回は古文の学習法について書きます。

古文は「なんとなく日本語に近い気がする」と思われがちですが、現代語とは別の言語として学ぶべき科目です。語彙・文法・文化背景という3つの要素を揃えなければ、文章を正確に読むことはできません。逆に言えば、この3つを積み上げれば、古文は安定した得点源になります。

古文の力をつける3つの要素

単語と文法(基礎知識)

英語と同様、古文にも独自の語彙と文法があります。現代語と同じ形でも意味が大きく異なる単語(「あはれ」「やがて」「ながら」など)が多く、単語帳で意味を覚えておかなければ読解のたびに詰まります。

文法では、助動詞・助詞・敬語が特に重要です。助動詞は文の意味を大きく変えるため、識別できないと正確な読解ができません。敬語は誰が誰に対して敬意を示しているかを読み取るための手がかりになり、省略された主語を補う判断にも直結します。古文では、リード文で説明されたはずの主人公の名前すら明記されないことが多く、その動作や、その動作にあたる敬語を分析することで「この行動をしたのは誰か」が見えてきます。敬語の知識と判断基準を習得しなければ、文章全体の人物関係が追えないまま読み続けることになるのです。

読解力(知識を文章に使う技術)

単語と文法を覚えるだけでは、実際の文章はまだ読めません。古文は主語が省略されることが多く、「誰がそれをしているのか」を文脈から補う技術が必要です。また、当時の貴族社会の作法・恋愛の習慣・位階制度などの「古文常識」を知らないと、話の筋が追えないことがあります。「東宮」「北の方」「台所」といった語が人の役職や身分を指すことは、知識として入れておく必要があります。

問題演習(と難関向けの追加知識)

単語・文法・読解の基礎が整ったら、入試形式の問題を解いて実力を確かめます。難関大では、内容理解に加えて和歌の表現技法(枕詞・序詞・掛詞・縁語など)や文学史を直接問う問題も出ます。

志望校の確認から始める

古文が入試に出るかどうかは、志望校によって大きく異なります。有名私大や地方国立以上でない限り、国語に古文が登場することは稀です。共通テストでは古文・漢文が出題されますが、共通テストのみ利用の場合と二次試験で古文が必要な場合とでは、必要な深さが変わります。まず志望校の入試科目を確認してから、勉強の範囲を決めてください。

古文単語の覚え方

古文単語は、英単語の暗記と同じように「見て意味が出てくる」レベルまで繰り返すことが基本です。単語帳を一周するだけでは定着しないため、毎日少しずつ見直す習慣をつけてください。

単語帳の選択肢は主に2系統あります。語源やイラストで丁寧に説明しているタイプと、必要最小限の単語を高速で詰め込むタイプです。

初学者や古文が苦手な人には、マドンナ古文単語が向いています。語源説明や古文世界の背景が丁寧に解説されており、単語の意味が定着しやすい作りになっています。説明が詳しい分、時間はかかりますが、古文自体に慣れるという意味でも効果的です。

No Image

マドンナ古文単語

PR

時間が限られていて単語を高速で詰め込みたい場合は、古文単語革命99が選択肢になります。どの大学にも対応できる十分な単語量が収録されていますが、語源や文化的な解説はさほど充実していません。単語の意味を丸覚えする割り切りができる人に向いています。

古文単語革命99

古文単語革命99

PR

文化的な解説が充実した単語帳が欲しい場合は、「読んで見て覚える重要古文単語315」が候補です。作品ごとの文化・風俗の背景も合わせて学べるため、語彙の意味が読解の文脈に結びつきやすくなります。

古文文法の学習

文法の学習には大きく2つのアプローチがあります。文法だけを集中して覚えるアプローチと、読解と並行して文法を身につけるアプローチです。どちらか一方を選んで進めてください。両方を同時にやっても効率は上がりません。

文法のみで集中して覚える場合、既習者には「スピードチェック」のような薄いドリルで素早く復習するのが効率的です。初学者にはきつく感じることがあるため、その場合は「富井の古典文法をはじめからていねいに」のような講義形式の本から入ってください。

文法と読解を同時に進めたい場合は、「マドンナ古文」(参考書版)が初学者には向いています。読解問題を通じて文法・古文常識まで学べる総合的な作りです。ある程度古文に慣れている人や国公立二次試験を意識する場合は、Z会の「古文上達基礎編45」が読解力の底上げに効きます。ただし説明が硬めなので、古文にまだ慣れていない人には難しく感じることがあります。

敬語については、文法書よりも読解テキストの方が詳しく扱われていることが多いです。文法の学習が一段落したら、読解テキストの中で敬語の使われ方を確認してください。

読み慣らしと問題演習

共通テスト・中堅私大まで

文法と単語の学習が一通り終わったら、実際の問題を解いていきます。共通テストや中堅私大レベルであれば、読解知識を積み上げながら演習量を増やすことで対応できます。

問題集は基礎レベルのものから始め、確信を持って解けるようになるまで同じ段階に留まることが大切です。中途半端に次のレベルに進むより、確実に読めるまで演習を積む方が力になります。同じ問題集を時間を置いてやり直す形で定着させてください。

難関私大・国公立二次試験

難関以上では、問題演習に加えて読解法を体系的に学ぶ段階が必要です。主語の省略を補う手順、古文常識の整理、和歌の表現技法(枕詞・序詞・掛詞・縁語・本歌取り)といった知識は、問題を解きながら自然に身につくものではないため、1冊を通して学ぶ時間をとってください。

レベルに応じた読解系参考書を1冊選んで通した後、難関レベルの問題集・過去問と並行しながら読み慣らしを進めます。

国公立二次試験で記述問題が出る場合は、この段階で記述論述の演習を加えます。根拠を明確にしながら読む習慣がついてから記述練習に入ると、上達が早いです。

難関大で差がつく知識

和歌の修辞法・古文常識・文学史は、難関大で差がつく知識です。これらは専用の参考書で整理しておく必要があります。どの参考書も主要な知識はカバーされているため、書店で実際にレイアウトや説明を確認して、読みやすいと感じたものを1冊選んで仕上げれば十分です。細かい部分の違いは合否の差にはつながりにくく、共通して載っている知識を確実に覚えることの方が重要です。


共通テスト・中堅私大までは単語・文法・演習の3段階で対応でき、難関大以上は読解法と追加知識の習得が加わります。志望校の入試科目を確認した上で、必要な段階まで着実に進めてください。