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問題を解く「数」だけでなく「質」にも要注目!勉強のアウトプットの質は2段階で高めよう

受験戦略

ドリームラーナーズの石原です。今回は、勉強のアウトプットの質を高める方法についてお話しします。

「たくさんの問題を解く」だけでは成果が出ない

「たくさんの問題をひたすら解く」という勉強を繰り返している人を見かけます。これは非常に質の悪いアウトプットです。

勉強を始めた当初は、「いっぱい問題を解いた=勉強した」という気分になりやすいです。手を動かしているだけに充実感も残ります。しかし、この状態に陥ると中々脱け出せません。「勉強している」と自分で思い込んでしまうからです。

実際には、解いた問題の数は関係ありません。大切なのは「一つひとつの問題から何を学び取っているか」です。

アウトプットの質を高める2段階

勉強のアウトプットの質を高めるプロセスは、2段階に分かれます。

第1段階:基礎知識で出題意図を見抜く力

第1段階は、いわゆる基礎固めです。基礎とは「簡単な問題を解くこと」ではなく、**「問題の意図を見抜くために必要な知識をインプットし、その定着を小さなアウトプットで検証すること」**です。覚えただけの知識は、実際に問題を解いて使ってみるまで本当に定着しているかどうかわかりません。小さなアウトプットで検証することで、「わかったつもり」を早い段階でつぶしていけます。

受験問題は、生徒を落とすために出題されます。基礎固めができていないと、この出題の意図を見抜けません。結果として、的外れな解答をしてしまいます。

例えば、社会科系の科目なら用語同士の因果や関連といった繋がりを説明できることが必要です。英語や国語なら、類比や対比といった論理を構成する語句を使いこなせる必要があります。数学なら、公式の背景にある考え方を理解している必要があります。

ちゃんと基礎固めができると、初見の問題の正答率が向上します。基礎固めが進む前は、目の前の問題の答えを記憶から掘り出す作業になりがち。一方、基礎固めが進むと、目の前の問題をちゃんと読み解き、適切な知識を選び、それらを組み合わせて解答できるようになります。

第2段階:適切に解答を導き出す力

アウトプットの質を高める第2段階は、適切な解答ができるかどうかの確認です。志望校の過去問に向き合い、問題で何が問われているのかを見抜き、知識の組み合わせで解答に辿り付く力をチェックします。

ここで大切なのは「レベルに合った過去問を使う」ことです。例えば、東大の過去問は、短い問題文から意図を見抜いて解答するのに手数がかかります。相当の勉強量を確保していないと、取り組んでも時間の無駄になるので注意してください。

問題集・参考書の選び方の基本方針

具体的な参考書・問題集は各科目の勉強法の記事に譲りますが、選ぶ際の基本方針だけ押さえておきます。

第1段階向けの問題集は、「なぜこのアプローチをとるのか」が書かれている解説の丁寧なものを選んでください。答えの出し方だけが書かれているものは、第1段階の目的には合いません。

なお、志望校のレベルによっては、1冊の問題集が第1段階と第2段階を兼ねることがあります。地方の私立大学では、授業で使った教科書傍用問題集の演習レベルが、そのまま入試本番に近い場合があります。その場合は同じ1冊を「基礎固め」と「本番想定練習」の両方として活用して問題ありません。大切なのは問題集の難易度ではなく、「1問1問から何を学び取っているか」という姿勢です。

焦らず、着実に進める

第1段階がある程度進んだタイミングで、第2段階を同時並行で進めるのがポイントです。当塾では、第1段階の基礎固め問題集を1冊仕上げたタイミングで、第2段階を導入します。

第1段階に焦りは禁物です。基礎固めの問題集を1冊終わらせるくらいの手順をふまないと、第2段階の効果は薄いという経験則があります。

ただし、基礎固めに固執しすぎるのも考え物です。第2段階で、実際に問題を解いてみることで、基礎固めの甘いところが浮き彫りになります。実際の問題を解く中で基礎固めの水準を高めていくことが、勉強スタイルの理想型の一つです。

まとめ:質の良いアウトプットが本番での対応力を生む

問題の意図を見抜いて適切な解答を導き出すことは、言い換えれば「問題文に基づいて思考の範囲を限定すること」です。過去に見た問題を思い出すのではなく、「この問題は何を聞いているのか」を読み取る力です。

2段階を経てアウトプットの質を改善すると、自宅学習の質が向上します。問題を解くために無限の範囲で思考するという非効率な時間が減るからです。試験本番で時間が足りなくなることも減るでしょう。

初見の問題と向き合うことは怖いかもしれません。でも、そこから逃げていては、本番では対応できません。「質」を意識した勉強で、あなたたちの学力を高めていきましょう。